整備士の転職|自動車整備士の資格と経験を活かせる転職先と進め方
整備士の転職は、同じ整備の仕事で勤め先を変えるか、整備の知識を活かして職種を変えるかで、探し方も比べ方も変わります。自動車整備を含む「機械整備・修理従事者」の求人倍率は2025年度で約4.04倍(厚生労働省の統計から計算)と、整備の求人は多い状態が続いています。このページでは、自動車整備士の資格と経験を活かせる転職先を一覧にし、条件の比べ方、異業種へ移るときに気をつけること、退職前に確かめることを順番にまとめました。
この記事で確認した一次情報:厚生労働省「一般職業紹介状況」雇用関係指標(年度)第4表・第5表・第10表、同「令和7年賃金構造基本統計調査」、日本自動車整備振興会連合会「令和7年度 自動車特定整備業実態調査結果の概要」。確認日は2026年10月9日です。
整備士の転職市場(求人倍率と求人の給与)
整備士の転職市場は、求人が求職者を大きく上回る売り手の状態です。厚生労働省の一般職業紹介状況(年度)で、職業中分類「機械整備・修理従事者」の2025年度の月間有効求人数の合計は46万2,389人、月間有効求職者数の合計は11万4,319人で、求人倍率は約4.04倍でした。全職業は約1.10倍なので、整備の仕事は全体の3倍以上の求人倍率です。2023年度は約4.21倍、2024年度は約4.13倍で、4倍を超える状態が3年続いています。この区分には自動車以外の機械の整備も含まれる点と、ハローワークを通した数字である点に注意してください。求人の平均賃金(パートタイムを除く常用、月給)は2025年度で26万2,000円でした。
| 年度 | 月間有効求人数(年度計) | 月間有効求職者数(年度計) | 求人倍率(当サイト計算) |
|---|---|---|---|
| 2023年度 | 457,579人 | 108,724人 | 約4.21倍 |
| 2024年度 | 457,287人 | 110,645人 | 約4.13倍 |
| 2025年度 | 462,389人 | 114,319人 | 約4.04倍 |
出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」雇用関係指標(年度)、職業中分類「機械整備・修理従事者」、パートタイムを含む常用。
同じ整備の仕事で勤め先を変える転職先
同じ整備の仕事のまま勤め先を変える転職は、資格と経験がそのまま評価されるので、年収や働き方を変えやすい選択です。日整連の令和7年度調査では、整備要員の平均年収はディーラーが535万1,200円、専業の整備工場が395万7,200円、兼業が420万3,800円で、業態によって差があります。ただし、ディーラーの整備要員の平均年齢は37.9歳、専業は53.0歳で、年齢構成の違いも含んだ数字です。ディーラーはメーカーの研修や新型車の情報に触れやすく、地域の整備工場はお客様との距離が近く幅広い車種を扱う、というように、仕事の中身も違います。車検を多く扱いたいなら指定工場、決まった車両を深く見たいなら運送会社などの自家工場という選び方もあります。
| 転職先 | 仕事の特徴 | 確かめること |
|---|---|---|
| ディーラー | 特定メーカーの車を中心に整備。研修や新型車の情報が多い | 担当する作業の範囲、休日、賞与の実績 |
| 地域の整備工場(専業・兼業) | 幅広い車種を扱い、お客様との距離が近い | 工場の規模、検査員や整備主任者の体制 |
| 指定工場 | 車検の検査まで自社で行う | 自動車検査員を任される見込み |
| 自家工場(運送会社など) | 自社の車両を継続して整備する | 扱う車両の種類、夜間や休日の対応 |
整備の知識を活かして職種を変える転職先
整備の知識を活かして職種を変える転職先は、整備工場や車の持ち主をお客様にする仕事です。工場の中ではサービスフロントがあり、整備の内容をお客様にわかりやすく説明し、入庫の予定を組み立てます。工場の外では、部品商や用品店、中古車の販売店、車に関わる保険やリース、整備工場向けの業務システムの会社などがあります。どの仕事でも、点検整備記録簿や車検の流れ、部品の名前がわかることは、お客様と同じ言葉で話せるという強みになります。手を動かす時間は減り、人と話す時間が増えるので、体への負担を減らしたい人や、お客様と長く付き合う仕事をしたい人に向いています。職種を変える例は整備士から営業へで詳しく紹介しています。
| 転職先 | 主なお客様 | 活きる整備の経験 |
|---|---|---|
| サービスフロント | 整備工場やディーラーに来るお客様 | 整備内容と見積の説明 |
| 部品商・用品店 | 整備工場、一般のお客様 | 部品の名前、適合の確認 |
| 中古車の販売 | 車を買うお客様 | 車両状態の見極め、納車前の整備 |
| 整備工場向け業務システムの営業 | 整備工場、中古車販売店、鈑金工場 | 車検、記録簿、見積から請求までの流れ |
整備士が異業種へ転職するときの注意
整備士が自動車業界の外へ転職するときは、資格が直接の条件にならない分、整備の経験をどう言い換えるかが大切になります。たとえば「故障の原因を順番に切り分けて特定してきた」「お客様に作業内容と費用を説明して了解をもらってきた」「作業時間を見積もって段取りを組んできた」といった経験は、多くの仕事で通じる力です。一方で、車から離れる仕事では、整備の専門用語がわかることは強みになりにくく、仕事を覚え直す期間が長くなります。整備の知識を活かしたいなら、まずは整備工場をお客様にする自動車業界の仕事を候補に入れるほうが、経験を早く役立てられます。技能検定に合格して得た資格は、職種を変えても本人に残るので、将来整備の現場に戻る道も残せます。
職務経歴書で言い換える例
「一般整備と車検整備を担当」だけで終わらせず、扱った車種、1日の入庫台数、担当した作業、お客様への説明の経験、後輩の指導などを具体的に書きます。数字で書けるものは数字で書きます。
転職先の条件の比べ方(年収・休日・働き方)
転職先の条件は、今の給与明細と同じ項目に分けて比べるのが確実です。厚生労働省の令和7年賃金構造基本統計調査では、自動車整備・修理従事者の月の給与33万9,500円のうち、所定内給与額が30万5,500円、残りが残業代などで、ほかに年間賞与が96万4,000円ありました。求人票の「月給」に残業代が含まれているか、賞与は前年度の実績で何か月分か、資格手当や通勤手当はいくらかを、ひとつずつ確かめます。休日は年間休日の日数と、土日に休めるかどうか、繁忙期の出勤があるかを見ます。整備の仕事を続けるなら、検査員や整備主任者を任される見込みも聞いておくと、入社後の手当や役割を想像しやすくなります。
| 比べる項目 | 見るところ |
|---|---|
| 基本給 | 月給の内訳。固定残業代が含まれているか |
| 賞与 | 前年度の実績で何か月分か |
| 手当 | 資格手当、検査員手当、通勤手当の金額 |
| 休日 | 年間休日の日数、土日祝の扱い、繁忙期 |
| 仕事の範囲 | 担当する作業、お客様対応の有無、転勤の有無 |
整備士の転職の進め方と退職前に確かめること
整備士の転職は、自分の希望を書き出すところから始めます。手を動かす仕事を続けたいのか、人と話す仕事に移りたいのか、年収と休日のどちらを優先するのかを決めると、候補が絞れます。次に求人を集め、条件を同じ項目で比べ、面接で仕事の範囲を確かめます。内定が出たら、就業規則の退職の定めに沿って今の職場に伝え、担当している車両の作業や引き継ぎの段取りを整えます。同じ業界へ移る場合は、入社時などに署名した誓約書に退職後の制限がないかも確かめておきます。お客様の連絡先や見積の資料など、会社の情報は持ち出さないでください。誓約書の読み方は競業避止義務とはで解説しています。
1. 希望を書き出す
続けたい仕事、優先したい条件(年収・休日・勤務地)を決めます。
2. 求人を集めて比べる
求人票を同じ項目に分けて並べ、今の給与明細と比べます。
3. 面接で仕事の範囲を聞く
担当する作業、お客様対応、研修、手当の条件を確かめます。
4. 退職の準備をする
就業規則の退職の定めを確かめ、引き継ぎの段取りを組みます。
5. 情報を持ち出さない
顧客の連絡先や見積の資料は会社に返し、私物の端末からも削除します。
整備の経験を活かす転職先:日本カーネットの地域担当営業
日本カーネットの地域担当営業は、整備工場、中古車販売店、鈑金工場に、整備システム・整備ソフト DREAM POWER などの業務システムや仕入・保証などのサービスを提案する仕事です。提案先が整備の現場なので、整備士として働いた経験がお客様との会話にそのまま活きます。お住まいの地域を担当する地域限定の正社員で転勤はなく、販売ノルマもありません。正社員の雇用条件は、月給25万円〜40万円(経験・スキルにより応相談)、賞与は年2回 計6か月分(前年度実績)、勤務時間は9時〜18時、年間休日125日です。業務委託や代理店として独立する形も選べます。応募資格は業種・経験不問で、整備の仕事から営業に移る方も、営業が初めての方も歓迎しています。募集エリアは47都道府県の一覧から確認できます。
まずは面談で、働き方と条件をお聞きください
整備の仕事から職種を変えるかどうか迷っている段階でも、面談で仕事内容と条件をお伝えします。お話を聞いてから応募区分を決めていただけます。
よくある質問
- 整備士の転職先にはどんな仕事がありますか?
- 同じ整備の仕事なら、別の整備工場、ディーラー、指定工場、運送会社などの自家工場があります。職種を変えるなら、サービスフロント、部品商や用品店、中古車の販売、整備工場向けの業務システムの営業などがあり、どれも整備の知識がお客様との話に役立ちます。
- 自動車整備士の求人は多いですか?
- 多い状態です。厚生労働省の一般職業紹介状況で、自動車整備を含む「機械整備・修理従事者」の2025年度の求人倍率を計算すると約4.04倍で、全職業の約1.10倍を大きく上回りました。ハローワークを通した求人と求職の数字です。
- 整備士から異業種に転職すると年収は下がりますか?
- 転職先の職種と会社によって変わるので、一律には決まりません。求人票の基本給、賞与の実績、手当の内訳を、今の給与明細と同じ項目で並べて比べてください。年収の比べ方は本文の「転職先の条件の比べ方」で説明しています。
- 30代・40代の整備士でも職種を変えられますか?
- 変えられます。整備工場を相手にする仕事では、現場での経験年数が長いほど話せることが増えます。日本カーネットの地域担当営業も応募資格は業種・経験不問で、営業が初めての方も歓迎しています。
- 在職中に転職活動をしてもよいですか?
- 在職中に転職活動をすること自体は一般的です。ただし、勤務時間中の活動や会社の情報を使うことは避け、退職の時期は就業規則の定めに沿って伝えてください。同業へ移る場合は、入社時などに署名した誓約書の内容も確かめておきます。
- 転職先として、整備工場向けのシステムを売る仕事は整備士に向いていますか?
- 向いています。自動車整備システムや自動車整備ソフトの導入を考える工場は、現場の言葉で話せる営業を頼りにします。販売も手がける工場には車両販売システム・車販ソフトも提案します。お客様からは整備システム 比較の相談や整備ソフト おすすめの質問、整備ソフト 安いものを探しているという声が多く、整備システム リースなしの月払(サブスク)を説明する場面もあります。
参考にした一次情報
この記事は次の一次情報をもとに作成しています(2026年10月9日確認)。
- 厚生労働省 一般職業紹介状況(職業安定業務統計)雇用関係指標(年度)第4表・第5表・第10表(e-Stat):https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&toukei=00450222&tstat=000001243436
- 厚生労働省 令和7年賃金構造基本統計調査(職種)第1表・第5表・第10表(e-Stat):https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&toukei=00450091&tstat=000001011429
- 日本自動車整備振興会連合会 令和7年度 自動車特定整備業実態調査結果の概要(令和8年1月30日):https://www.jaspa.or.jp/Portals/0/resources/jaspahp/member/data/pdf/R07jittaityousa.pdf
- 日本カーネット 自動車業界の営業パートナー募集(雇用条件・応募資格):https://l7.j-carnet.co.jp/
まずは面談で、働き方と条件をお聞きください
地域担当営業(正社員)・業務委託・代理店として独立の3つから選べます。日々のサポート対応は日本カーネットのサポートセンターが担当するので、営業に集中できます。テリトリー制なし、他社システムとの併売可、販売ノルマなし。







